今は作っていないロマン仕様の発電機

スカイ電子がこれまでどんなことにチャレンジしてきたのか、興味がわいたので、以前のウェブサイトのデータを見ていたのですが、車やバイクのエンジンはとにかくでかいほうが正義だ!という、男のロマンをそのまま形にしたような発電機をかつて作っていたことが判明しました。

その名も「SKY-HG450W4」まずは発表された際の新聞記事をご覧ください。

通常1枚入っているローターを4枚重ねにした力技!

え!なんだかやけに大きくないですか?

そうなんです。実はスカイ電子には「SKY-HG450W」という高出力のインナーローターコアレス発電機があるのですが、

インナーローターコアレス発電機「SKY-MG450W」好評発売中!

そのローター部品を4枚重ねにしてしまったという、まるでF-1のエンジンは気筒数が多い方がいいに決まっている!V12が正義だ!と言わんばかりの設計思想です。

現在は生産終了の「SKY-HG450W4」

外形が450mm…、僕はまだ大きめのでも、300とか350くらいの発電機しか組んだことはありませんが、それでも組み立ての時に重くて結構苦労します。それより大きな450を4台分、しかも、両サイドのハウジングという部品もつくので、パッと見た感じ6枚の金属の円盤が組み合わさったようなものです。一人で組むのは相当きつかったのではないでしょうか。

すべてにおいて最強だった「SKY-HG450W4」ですが、残念ながら現在は生産していないそうなのです。何でですか?と工場長に聞いたら「あまりにもパワーがありすぎて発熱もすごすぎたんだ」とのことでした。…本当にF-1のV12エンジンみたい。

製品としてはあまり成功しなかったかもしれない「SKY-HG450W4」ですが、決して失敗作などではありません。スカイ電子が究極のコアレス発電機を求める過程において生み出され、そのテクノロジーや精神は現行の製品にも確実に受け継がれている伝説の名機なのです。